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Blu-ray&DVD発売記念イベント
オフィシャルレポート

2019年1月に上演された舞台「Fate/Grand Order THE STAGE -絶対魔獣戦線バビロニア-」。大人気スマートフォン向けRPG『Fate/Grand Order』の舞台化として、2017年に上演され話題をさらった「Fate/Grand Order THE STAGE -神聖円卓領域キャメロット-」に続く第二弾作品である。
 本作では、神が人間と共存していた最後の時代、紀元前2655年の古代メソポタミアで起こる壮大な物語が描かれた「第七特異点 絶対魔獣戦線 バビロニア」のストーリーを舞台化。ギルガメッシュ王が統治するウルクの街並みとその民、三女神の戦闘や魔獣による侵攻といったファンタジックな要素を多種多様な演出によって見事ステージに立ち上らせ、圧巻のダンス・歌唱シーンと共に大きな話題を呼んだ。
 Blu-ray&DVDは6月26日に発売され、Blu-ray&DVDの会場予約者を対象とした発売記念イベントが都内ホールにて8月25日(日)2回に渡り開催された。応募者多数により抽選となった本イベント。1回目の模様をレポートする。

満員の会場に勢い良く登場したのは、ギルガメッシュ役:丘山晴己、エルキドゥ役:山﨑晶吾、藤丸立香(Wキャスト)役:大海将一郎と坂本澪香、マシュ・キリエライト役:ナナヲアカリ、マーリン役:瑛(あきら)、アナ役:桑江咲菜、シドゥリ役:門山葉子、レオナルド・ダ・ヴィンチ役:RiRiKA、ロマニ・アーキマン役:井出卓也の、キャスト総勢10名。
 井出が「マーリン、引きましたかー!?」と、ゲーム内で現在(※8月25日のイベント時)『【日曜限定】マーリンピックアップ召喚』が開催中であることにちなんで客席に呼びかけると、会場に集まった観客の多くが挙手して応える。マーリンを演じていた瑛も、レアカードであるマーリンを遂に入手できたと報告。会場から拍手で祝福されていた。
 早速の“FGOトーク”で始まったイベントは、井出のMCで進行。井出が「全くロマニっぽくないでしょうが……」と前置きして自己紹介したことに続き、丘山も「晴ちゃんって呼んでくださいね!」と、とびきりのスマイルで挨拶してキャストたちから「ギルガメッシュっぽくない(笑)」とツッコミを入れられる。そんな様子でキャスト挨拶から和気あいあい。カンパニーの仲の良さが伝わるスタートとなった。

まずは【舞台『FGO』振り返りコーナー】。本イベントのために編集されたダイジェストムービーを見ながら、皆で生コメンタリーとして思い出を語っていく。レイシフトのシーンから始まり、藤丸役の坂本がアップで映し出されると「可愛い~!」、全景の場面では「映像がスゴイ!」など、キャストたちは口々に絶賛の声を上げる。エルキドゥとアナのバトルシーンになると、山﨑が「能力を発揮するところを丘山さんに何度も真似されていた!」と明かし、丘山がその場で山﨑に向かって楽しそうに再現。その後も丘山と山﨑は楽しそうにじゃれ合いながら、隣の席にいる大海をイジり倒し、たまりかねた井出から注意を受けていた。
 藤丸立香役が男性マスター版、女性マスター版と男女2パターンとなっていることにも話が及び、ナナヲの「本当に全然違う!」という叫びに、両パターンを観劇したと思しき観客からも思わずといった笑いが漏れ聞こえる。シドゥリの「おはようございます、皆さん」という台詞に、登壇キャストたちが「おはようございまーす!」と体育会系の挨拶で返すという、謎の一体感が漂うひと幕も。1幕の終わり、エルキドゥの「おやすみなさい、永遠に」という台詞には、キャスト全員が「怖っ!」と戦慄。2幕の始まりでロマニが歌う場面は、RiRiKAがその日の出来を採点していたという裏話も飛び出した。そんなRiRiKAもソロの歌唱シーンについては「死ぬほど練習しました」と語り、舞台FGOの歌唱レベルの高さをあらためて伝えていた。
アナ役の桑江が「息ができなくなるくらい大変だった」とバトルの激しさを振り返ったり、井出が「7章は人間ではないものがたくさん出てくる戦いだったから、生きている人間たちがドラマをしっかりやることで、舞台に“そのもの”が存在することを感じさせないといけなかった」と本作ならではの苦労点を語るなど、続々と濃いトークが繰り広げられ、ラストシーンのギルガメッシュの台詞には、皆がしみじみと聞き入っている様子だった。

続いて、ダイジェスト映像には収まりきらなかった歌唱シーンをフルで鑑賞。1部では丘山が演じるギルガメッシュとウルクの民による圧巻のダンスが見せ所となった「カミスギル」が流れ、丘山が奏者・美鵬直三朗との生セッションによって毎回違ったパフォーマンスになっていたことを明かした。尚、イベント2回目は、マーリンによる「ガンガンセンリガン!」の歌唱シーンが鑑賞された。
 その後は【カルデア アフターブリーフィング】として、テーマに沿ってのキャストトーク。『役作りで苦労した点』については丘山が「ギル様に追いつくのはすごく大変。これからも追いかけていきたい」と、今もギルガメッシュが自身の中に居ると語り、山﨑は「(脚本・演出・作詞の)福山桜子さんと一緒に作っていきました。ひとりだけじゃ絶対に無理だった」と告白。FGOに登場するキャラクターの奥深さを物語っていた。
 『お気に入りの歌』は、門山が2幕でウルクの民たちと歌う「花の名前」を挙げ、ナナヲや坂本も同意。坂本が「一生懸命歌っている民の人たちを見るだけで…うわぁーんって」と涙なくしては居られなかったことを語ると、大海も「感動的な場面でした」とひと言。ところが周囲から「コメントが薄いっ!」とクレームがつき、またしても大海へのイジりが炸裂した。
 『お気に入りのシーン』で、桑江が「ラフムがシドゥリに襲いかかる場面」を挙げると、瑛が「ラフムの動きは僕が指導したんです」と衝撃の告白。リクエストを受けて、その場で異形の動きを披露し、会場から笑いと戸惑いを巻き起こしていた。
その後も奏者の美鵬についてRiRiKAと門山が絶賛を重ね、大海は「大阪の千穐楽後に立ち寄ったお店で、スタッフさんに気付かれなかった」という悲しみを吐露。続くナナヲが「楽屋では澪香に面倒を見てもらいっぱなしだった」と、裏ではマスターが逆転していたことを打ち明けるなど、盛りだくさんのエピソードで会場も終始笑いっぱなし。アンサンブルチームの力強さについても井出が言及し、登壇キャストと会場から大きな頷きを得ていた。

あっという間にイベント開始から小1時間が経過したが、会場のテンションは上がる一方。門山がシドゥリの口調で「おはようございます、皆さん。お仕事です」と宣言して、【ゲーム対決】がスタートした。くじ引きにより、井出が率いる「ロマニチーム」と丘山を中心とした「ギルガメッシュチーム」に分かれたキャストたちは、高級マロングラッセを賭けてゲームに挑む。
 第1回戦のゲームは『羊の毛刈り対決』。用意されたマロンの重さを予想し、フワフワの羊の毛をそれぞれが袋に詰めて秤にかける。まるで幼稚園児のごとく自由奔放に動き回るメンバーに対して、完全に幼児へ向けた口調となっていたMCの井出も、途中でついに「もう先生やめたーい!」と音を上げて会場は大爆笑。勝敗は、RiRiKAから「こういう勝負に絶対負けたくないタイプ」と言われたナナヲを始めとするギルガメッシュチームが、見事勝利を収めた。
 第2回戦では、万歩計のついたクワを素振りして回数を競う『クワ振り対決』が行われ、制限時間いっぱいまでひたすらにクワを振るキャストたちの姿に、会場から応援のこもった拍手と笑いが起こり続けていた。クワ振りはロマニチームが勝利し、1対1の勝敗につき、最後は結局ジャンケンで決めることに。ロマニチームは門山、ギルガメッシュチームは大海が選抜されて勝負に挑み、2回のあいこで緊張感が高まる中、ついに3回目のジャンケンで門山が勝利! ゲームにも真剣な眼差しで臨むキャストたちの様子に、会場も共鳴して最高の盛り上がりを見せていた。

最後は、登壇キャストからイベントの感想を交えた挨拶。門山が「また皆さんとお会いできて、みんなと楽しい時間を過ごせて嬉しかったです」と笑顔を見せると、桑江も「今日はプライベートな私達の姿を見てもらえたのではと思います」とイベントを振り返る。
Blu-ray&DVDを購入済みの観客に向かい、RiRiKAが「お菓子とティッシュを用意して何度も見てください!」と呼びかけると、ナナヲも「何度見てもいろんな気付きがある作品です」とアピール。まだ自身は映像を見られていないという瑛は「早くウルクに行きたい!」と羨ましがった。  坂本は「今日のトークを踏まえながら見ていただけたら」と語り、大海が「たくさんのものをみなさんにお届けできる作品だと思っています」、山﨑が「自分にとっても得るものがすごく大きかった作品です」と作品の充実度をコメントに込める。丘山は「この座組でこのFGOの世界に立てたことが本当に嬉しいですし、みんなの絆で戦い抜いた作品でした。皆さんと共同で作った作品だとも思うので、僕もウルクの民目線でBlu-ray&DVDを楽しみたいと思います」と宣言した。
 最後に井出が「この作品を見てあらためて感じることですが、人生には“選択”が多い。これからも皆さんの“選択”の中に入って、またお会いすることができたら」と締め括り、会場からの大きな拍手をもってイベントは終了した。

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